映画「仮面病棟」の感想とネタバレ

映画「仮面病棟」鑑賞終了。

 

f:id:redrivertan:20200307112433j:plain

映画「仮面病棟」の見どころ

・シンプルに作られたストーリー

・ピエロの男と川崎瞳の関係性

・籠城事件に隠された真相

映画「仮面病棟」の登場人物

・速水秀悟(坂口健太郎)

事件当日に勤務を代わった一夜限りの当直医

・川崎瞳(永野芽郁)

仮面の凶悪犯に撃たれ拉致された女子大生

・ピエロ面の凶悪犯(???)

拳銃を所持し田所病院に籠城した凶悪犯

・田所三郎(髙嶋政伸)

田所病院の院長

・東野良子(江口のりこ)

清廉潔白で常に冷静な看護師で病院内を熟知している

・佐々木香(内田理央)

院長に常に付き添う看護師で寿退社が決まっていた

・小堺司(大谷亮平)

当直を交代した速水の先輩医師で洋子の兄で速水の婚約者

国平義央(小野武彦)

復権に燃える元内閣総理大臣

・菜緒(朝倉あき)

瞳の姉で母親代わりだったが、交通事故で死亡

・金本(鈴木浩介)

事件を追う刑事である人物の取り調べを行っている

・角倉(丸山智己)

警視庁検査一課管理官

 

映画「仮面病棟」のネタバレ

第1章:冒頭

冒頭、刑事がある人物を取り調べていました。

金本は田所病院で発生した人質立てこもり事件の昨日の夜(午後10時10分)の行動を話すよう言われます。その人物は人質立てこもり事件の唯一の生存者でした。

第2章:田所病院の籠城事件発生

5年目の見習い外科医の速水秀悟は、田所病院に勤める速水の先輩小堺司の代わりに当直勤務して欲しいと頼みます。

速水は司の妹洋子とは恋人同士で妊娠をしていましたが、前方不注意のトラックに追突されて失います。司は洋子のためにも仕事に復帰して貰いたい願いもありました。

田所病院は元々精神病院で、入院しているのは寝たきり患者ばかりでした。速水は東野良子に病院を案内されます。1階の手術室は鎖で縛られて何年も使用されていませんでした。2階は外来透析で使用し、3階と4階は病室で64のベットは満員で患者の名前の中には"世田谷09"や"渋谷13"などの名札がありました。5階には院長室と資料保管室があるだけだと説明されます。

同日、コンビニで強盗が発生して若い女性が拉致されます。その最中、速水は東野に呼び出されて1階に行くと若い女性がわき腹から血を流して倒れていました。

その女性に状況と聞こうとしますが、「痛い」と呟くだけでした。その時、背後から仮面の男が「俺が撃ったんだよ」と白状します。

ピエロの男は手術するよう命令するも田所病院の設備だけでは銃創を治療できませんでした。しかし、医者なら治療は可能だと脅し、東野に手術室を開けさせて手術を成功させます。その背後で院長の田所三郎がゴルフクラブを持って捕まえようとしますが、逆に殴り倒されます。

三郎はお金を渡して外に追い出そうとしますが、ピエロの男は警察が来ると拒否します。速水たちの携帯電話と田所病院の鍵を没収して鎖をかけて閉じ込めて、「鉄格子を閉めてエレベーターを監視する」と警告します。

電話線も切断され外部からへの連絡は不可能、三郎は病院にいる以上院長の指示に従うよう命令します。

第3章:捜査開始

女性の名は川崎瞳、速水が状況を聞くとコンビニに入ろうとして逃げて撃たれたと証言します。速水は「撃たれたのに傷が浅かった。運が強かった」と励まします。すると瞳が声を聞いて病室に駆けつけると男性の縫合された糸が切られていました。速水は院長を探しましたが、見当たりませんでした。三郎は4階の患者を診ていたと話し、その男性は3日前に手術をしたばかりの患者で、封鎖された手術室は緊急の時のみ使うと説明します。

三郎の行動に不審を感じた速水はファイルを調べるとその男性は"新宿11"で脳出血の後遺症で寝たきりでした。手術の時間も午後23時15分で終了したのは午前3時3分と短すぎました。手術を担当したのは三郎で、同伴者として佐々木と東野がいました。

さらにファイルを調べていると手紙を発見し、"3階の新宿11、4階の池袋08、川崎13"と書かれていました。彼らも夜中に緊急手術をして、しかも同じ人間が担当していました。速水は「手術室のことを嘘をついていた。この病院には何かある」と語ります。

速水は徘徊中の患者と遭遇し病室に戻していると、犯人は5階から降りていることに気付き、院長室に行くと荒らされていました。資料保管室は鍵が掛かって開きませんでしたが、三郎と佐々木が「今まで問題もなかった」と会話をしながら資料保管室へと消えていきます。

その隙に逃げ出そうとしますが、東野と遭遇してしまい、部屋を荒らした犯人と疑われてピエロの男の仲間であると言い掛かりをつけます。そこに仮面の男が現れて金目のものを探していただけと白状し、さらに速水は仲間ではないと話します。

第4章:川崎瞳の過去と殺人事件

速水が瞳と他愛のない話をしていると瞳は「私の大切な人を亡くしました」と語り、速水の気持ちを汲みます。瞳は子供の頃に両親を亡くして、姉が母親代わりでした。親戚の男に虐待されながらも姉は瞳の身代わりとなって助け、高校にも行かず瞳のために一日中働いていましたが、瞳と共に交通事故に巻き込まれて姉を失います。

その時、東野が瞳に耳元で何かを囁いていました。速水が聞くと「アイツじゃない。気を付けて」と答えるだけでした。

ピエロの男は瞳を拉致をしようとして速水が止めようとしますが、殴られて意識を失います。意識を取り戻した速水は、瞳を解放するよう隠してあった携帯電話で警察に通報すると脅します。それは速水の演技でピエロの男は「やってみろ」と迫りますが、速水は「その時はお前も終わりだ」と言い返します。するとピエロの男は瞳を解放するのでした。

同刻、佐々木も悲鳴が聞こえて駆けつけると東野がナイフで殺害されていました。

佐々木が警察に通報しようとしますが、三郎が警察に通報することを止めます。速水は東野の血が乾いていたことから発見される前に殺されていたのではと推理します。そして、東野の「アイツだけじゃない」の会話からピエロの男の他に共犯者がいるのではと考えます。

第5章:脱出開始

瞳はピエロの男から南京錠を鍵を奪っており、速水は音楽を囮にして時間稼ぎをします。速水は瞳を裏口に逃がして警察に通報するよう指示し、速水は手術室に向かいますが、電話線は切断されていました。そこに瞳が現れて裏口が針金で脱出不可能であると話すのでした。

手術室で瞳が床に引きずった跡を見つけて壁を動かすとエレベーターが現れます。そのエレベーターは資料保管室に繋がっており、さらに床にキズを見つけて棚を開けると男性が寝ていました。その男性は術後患者で腎臓が移植されていました。

すると三郎が"新宿11"から違法に腎臓を移植したと白状するのでした。三郎は生き残る価値のある患者を選別し、電話線は三郎が何が起きるか分からないからと切断していました。三郎は速水にお金を渡して口止めすると速水は「彼女にも充分なお金をお願いします」と条件を呑むのでした。

そこにピエロの男が説明するよう強要します。三郎が「VIP用の特別病棟室だ」と説明していると警察が到着します。ピエロの男は速水は連絡係に任命され、警察に死者が出たこと、犯人が警察と会話する気がないと話します。

警察の突入準備が進む中、三郎は"アレ"を手術室で見つけて佐々木に処分させようとします。佐々木は三郎に「口止め料を貰うから」と言い争いしていると速水と遭遇、そこにはピエロの男もいました。速水はピエロの男に院長が"アレ"を探しているとメールを見せていました。

それは違法な臓器移植を受けたリストで、その中には内閣総理大臣の国平義央がいました。

第6章:事件の真相

そして、速水が真相を語ります。警察に通報したのはピエロの男で、病院の秘密を暴くためにはリストが必要でした。まず、コンビニ強盗を全国に報道させて、その次に病院に立て籠もりリストを入手して世間に暴露しようと目論んでいました。

犯人は小堺司で洋子を皆殺しにした田所病院と速水に復讐するための犯行でした。

三郎は田所病院を守るため佐々木と昏倒したピエロの男を人質にして逃走します。速水は瞳に勇気のお守りを渡して、逃げろと言ったら逃げるよう指示します。

田所病院の患者は全て国のトップで三郎は見返りを求めていました。

速水は囮になって瞳を逃がしますが、何者かにスタンガンを当てられて意識を失います。意識を取り戻した時には生存者は速水だけでした。

川崎瞳の所在を聞きますが、「そんな女性はいない」と言うので、犯人の男は宮田勝仁で司は別現場で仕事をしていました。

宮田には祖母がいましたが、田所病院で亡くしてました。マスクの中には通信機があり、共犯者がいた可能性がありました。警察に川崎瞳がいたと話しても「そんな女性はいなかった」と言うだけで入院していた64人の患者の中にも、コンビニの外で撃たれた若い女性はいませんでした。ただ、若い女性が撃たれたと通報はありました。

警察は宮田が三郎と佐々木を射殺して自殺した怨恨による殺人で被疑者死亡のまま送検します。

最終章:事件に隠された本当の真相

速水は川崎瞳は幻じゃないと事件を考え直してみると、64人の患者の中にいたのではと考えます。"川崎13"こと川崎瞳が宮田の共犯者で、手紙は瞳が仕込んでいました。

東野が瞳に話したのは「アイツじゃない。気を付けて」ではなく、「あなたは"川崎13"じゃない」、つまり瞳は姉菜緒に変わって成りすましていたのでした。

川崎姉妹は車に巻き込まれて姉菜緒は死亡、その臓器は違法に国平に移植されます。司も関わっており、姉妹の身元に繋がるものは処分されて事件を闇に葬ろうとしている彼らに復讐を誓うのでした。

瞳は臓器を奪われた被害者で、宮田に傷を撃たせて隠蔽しようとしていました。宮田とは瞳が入院していた時に知り合い、色仕掛けで彼らの情報を引き出して協力させていました。東野は"川崎13"を探しに行こうとした時、瞳と遭遇して東野に正体がバレそうになって殺害したのでした。

速水は司のところに駆けつけるも「これは罰だ」と呟いて死亡します。

瞳は国平義央の演説中に殺害しようとした瞬間、速水が田所病院が違法な臓器提供をしていたと告発します。速水は瞳に問いながら説得するも国平を撃とうとします。その時、速水は「もう憎むのは止めるんだ」と叫ぶと瞳は何かを決意するのでした。

その後、速水は医者として勤務していると女の子にお守りが渡されます。それは瞳に渡した勇気が出るお守りで、既に姿はありませんでした。速水は寸前のところで撃つのを止めたのではと安心して診療に戻るのでした。

 

以上、映画「仮面病棟」のネタバレでした。