映画「屍人荘の殺人」の感想とネタバレ

映画「屍人荘の殺人」鑑賞終了。

 

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映画「屍人荘の殺人」の見どころ

・映画「カメラを止めるな!」を彷彿とさせる唐突のゾンビ展開

・俳優陣のコミカルな演技とギャグシーン(特に剣崎比留子の顔芸)

明智恭介の行方と意外な結末シーン

・とある有名人のエキストラ出演

映画「屍人荘の殺人」の登場人物

・葉村譲(神木隆之介)

ミステリ愛好会に所属する大学生で明智の助手。

明智恭介(中村倫也)

ミステリ愛好会会長で年齢不詳の探偵。

・剣崎比留子(浜辺美波)

葉村たちを前代未聞の謎へ誘う美人女子大生探偵。

・進藤歩(葉山奨之)

・星川麗花(福本莉子)

・重本充(矢本悠馬)

名張純江(佐久間由衣)

・静原美冬(山田杏奈)

・下松孝子(大関れいか)

・七宮兼光(柄本時生)

・立浪波流也(古川雄輝)

・出目飛雄(塚地武雅)

・高木凛(ふせえり)

・菅野唯人(池田鉄洋)

 

映画「屍人荘の殺人」のネタバレ

第1章:序章

神紅大学ミステリー愛好会のメンバーである葉村譲と明智恭介は、物理学専の攻山村教授の部屋からテストが盗まれた事件を解決したことがきっかけで美人女子大生の探偵、剣崎比留子と知り合いになります。

剣崎は葉村と明智と知らずに犯人扱いしたことを謝罪し、ロックフェス研究会の合宿に誘います。さらに部室に"今年の生贄が誰だ"と書かれた脅迫状が届いたこと、去年のロックフェス研究部でひとりの女子部員が行方不明になったとを話すとふたりは興味を持ちます。

 

第2章:ロックフェスの悲劇

ロックフェスの当日、去年の合宿の参加者である七宮兼光主催のBBQがペンション「紫湛荘」の広場で行われていました。

一方、ロックフェスの会場では薬品が入った注射器を持った男たちが観客に刺していきます。すると突然意識を失い、救護室に運ばれてきます。しかし、医者が到着した時には観客の姿はありませんでした。

七宮がスマホを拾って、立浪と写真を見て、最初に女の子を見つけたらデートに誘うゲームをしました。

葉村はスマホを探している女の子、静原美冬と遭遇して着信音から探そうと提案しましたが、誰にも電話番号は教えたくないと断られます。その時、七宮が静原にスマホを渡してデートに誘っていました。

ロックフェスの会場ではゾンビ化した観客が無作為に人々を襲い始めます。

静原もゾンビに襲撃され車内に避難します。その光景を目撃した明智は標識で対抗して避難させますが、明智もゾンビのあまりの恐ろしさに逃げ出します。

次々とペンションに逃げ込む生存者たち、七宮と立浪は迫りくるゾンビの頭を潰していきます。葉村と剣崎は逃げ切ることに成功しましたが、明智はゾンビの集団に襲われ姿を消します。

生存者はペンションに立て籠りましたが、スマホは圏外で固定電話も通じず、備蓄している食糧も非常食のみと絶望的な状況でした。

そこでゾンビの襲撃に備えて壁に立て掛けてあった武器を選ばせました。

さらにペンションの管理人である管野は、くじ引きで部屋を決めます。

101号室は剣崎比留子

102号室は高木凛

108号室は管野唯人

202号室は重本充

203号室は名張純江

206号室は出目飛雄

207号室は葉村譲

208号室は静原美冬

となりました。

翌日、葉村はベランダから地上を見下ろすと仁王立ちで動かない明智を見つけ呼びかけましたが、無反応でした。

 

第3章:第1の事件

ある夜、名張が常備薬を飲もうとした瞬間、大きな物音に驚きロビーに出ると出目がゾンビ化して襲います。その時、重森が助け出し、葉村が盾で応戦中に七宮が出目の脳天を剣で貫いて倒します。出目の足にはゾンビの噛み跡がありました。

しかし、205号室に入った進藤が出てこないことに違和感を覚えた葉村たち、剣崎がドアに挟まれた紙切れを見つけ、"ごちそうさま"と書かれていました。

部屋に入ると血の跡があり、ベランダに進藤の死体が横たわっていました。すると進藤がゾンビ化して蘇り、咄嗟に高木が一撃を加えて倒すと近くに"いただきます"と書かれた紙切れを発見します。

生存者たちは進藤を殺したのは出目だと決めつけるも口まわりには血がついていないことから事件は振り出しに戻ります。

しかし、葉村は鍵があっても意味がないと断言し、東エリアで立浪に内側からドアロックを掛けさせてます。

葉村はドアの隙間から針金を差し込み、微調整をしながらドアガードを開けます。さらにドアガードに紐を引っかけた状態でドアの淵に沿って上部から引っ張ると閉まりました。

1階の非常階段では多くのゾンビが侵入し、生存者たちは東エリアへ避難しました。しかし、凛と剣崎の姿がありませんでした。201号室に籠っていた七宮を日本刀で脅して、ベランダから避難梯子でふたりを助け出します。

管野により剣崎が106号室、高木が107号室と変更になりました。

立浪はゾンビが入ってきた時に逃げやすくするためドアロックをかけずにドアを半開きにしようと提案しますが、女性陣はプライバシーが侵害されるとして拒否、男性陣だけが行うことにしました。

食糧も少なくなり、夜食を終えたところで解散し、立浪はドアロックをかけて部屋に戻りました。

葉村は静原に話したいことがあると言われ、部屋に入れます。

静原は明智に助けられたと感謝している一方、明智を犠牲にすれば助かるんじゃないかと悔やんでいましたが、葉村は「君は関係ない」と一蹴するだけでした。

 

第4章:第2の事件

翌日、エレベーター内で立浪の死体が発見されます。手紙には"あとひとり喰いに行く"と書かれていました。剣崎は首の傷を見て意識を失い、葉村が様子を見に行こうとするも足に武器に引っかけベッドに倒れ込みます。葉村はさり気なく剣崎にキスをしようとした時、目を覚ましました。

すると剣崎はふたりを誘った理由を話し始めます。剣崎は葉村が明智と事件を解決している姿を見て、妬ましい感情に囚われて以来、明智から葉村を奪い取ろうと目論んでいました。

葉村は明智の生存を信じており、明智と出会わなければただの根暗のミステリーオタクで終わっていたと断ります。

ふたりが出ると管野がエレベーターから死体の搬出に躊躇していました。剣崎は立浪の頭に何かで殴られた跡を発見し、部屋に入るも争った形跡がありませんでした。

剣崎は前日、葉村以外の生存者が急に眠くなって部屋に戻ったことを思い出し、葉村に聞いて見ると葉村だけ睡眠薬が混入したコーヒーを飲んでいませんでした。犯人はその間に実行したと結論付けました。

さらに剣崎は部屋に血が飛び散っていない点からエレベーター内で犯行が行われたのではないかと推測します。

そこでエレベーターの血痕を調べるために死体をどかすよう命令します。葉村は拒否しますが、「キスしてあげる」と迫るとあっさり了承しました。

その時、ゾンビが躓いてボタンを押してふたりを襲いますが、ギリギリのところで命拾いをします。エレベーターのドアの内側には血痕が付着していない状況からドアが開いた状態で1階でゾンビに噛ませたあと、エレベーターを呼び戻したと推理しますが、その場合だとゾンビも乗ってくる可能性があり却下されます。

ふたりは進藤の部屋に戻り、再捜査をするとベットの敷布団の内側に血痕があり、近くに星川の鞄を発見して中にはつま先に血が付着した靴が入っていました。

遂に最後の夜食となり、管野に事件前の経緯を聞き直すと午前3時に重本が立浪にCDラジカセの音がうるさいと苦情を言いに行くも、立浪は葉村と会っており、部屋は無人で誰もCDラジカセに触れるのは不可能でした。だが、一度だけ音楽が止まり、数秒後に流れ始めました。立浪の部屋に何者かが潜んでいたのは明白でした。

カードキーは管野が管理しているので犯行は不可能かと思いきや、剣崎は葉村のカードキーとすり替えて立浪のドアトリックを実証するのでした。

 

最終章:真犯人と結末

東エリアではゾンビがドアを突き破り、立浪もゾンビ化して葉村を噛もうとしますが、静原が救い出して生存者は大広間に避難します。

剣崎は犯人はふたりでゾンビと人間により行われたと言い切ります。

まず、進藤のベッドの内側の血はゾンビに噛まれた星川のもので、葉村たちがゾンビと戦っている間にペンションの裏口から入り、ベットで寝かせたところゾンビ化した星川が進藤を襲いました。

立浪殺害の事件の真相はゾンビに噛ませたあと、エレベーターに大広間の石像を重量ギリギリに乗せて、そこにゾンビが乗ってきます。重量オーバーとなったエレベーターは上昇せずに1階に止まったままになり、ゾンビが進藤を噛んで去ったあと、2階に戻ります。さらに犯人は念のためにコーヒーに睡眠薬を入れて事件の発覚を遅らせました。

CDラジカセの音楽が止まったのは自分のカードキーとすり替えた時、一時的に部屋の電気が落ちたからでした。つまり、犯人は自分の部屋のカードキーを所持していない者に絞られました。そして、剣崎は犯人を静原だと断定します。

葉村は静原が犯人ではないと疑っていましたが、剣崎は一度だけチャンスがあったと断言します。それは七宮の死体が発見された時、出目の血が入った目薬とすり替えました。さらにふたりに見つけさせるためにわざとスマホを落としました。

すると静原は犯行を自供し、動機を話し始めます。静原は母親の旧姓で本当の名前は遠藤美冬で去年行方知れずになった女子大生は姉でした。

静原にとって姉は憧れの存在で将来は弁護士になると志していましたが、七宮と立浪にレイプされて子供を妊娠します。ふたりは中絶するよう大金で買収され、翌日自殺をしました。復讐を誓うも何をすれば分からず迷っていたところ、星川が進藤を襲っているシーンを目撃して、今回の犯行を思いつきます。

部室に置かれていた脅迫状は重本の仕業で犯人を気付かせるため、剣崎に仕向けたものでした。

その時、四方からゾンビの集団が襲いかかり屋上へ逃げ出しますが、静原は動けずにいました。葉村は明智の二の舞にならないように無理やり引き連れて屋上へ避難しますが、ゾンビに噛まれていました。静原は最期に葉村に出会えたと感謝して自らの命を絶ちます。救援隊に救助されたのは葉村、剣崎、名張、重本、管野、高木でした。

生存者の亡骸が警察により運ばれ、そのトラックの後方に明智が立っていました。葉村が明智に近づくとゾンビ化しており、絶望している中で剣崎が「彼は私のワトソンだ」と槍で一突きして殺害するのでした。

以上、映画「屍人荘の殺人」のネタバレでした。