映画「英雄は嘘がお好き」の感想とネタバレ

映画「英雄は嘘がお好き」鑑賞終了。

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映画「アーティスト」のジャン・デュジャルダン、映画「オーケストラ!」のメラニー・ロランの共演作。

妹ポリーヌのために姉エリザベットが嘘の手紙を書いたことから始まるコメディ映画でストーリーのテンポもよく、冒頭から魅力的なキャラクターと共に惹き込まれました。

ヌヴィル大尉のグズさとそれに振り回されるエリザベットの掛け合いは面白かったです。最後はヌヴィル大尉らしい結末でクスッとしました。

登場キャラクター

シャルル=グレゴワール・ヌヴィル大尉(ジャン・デュジャルダン)

軽薄でほら吹きな軍人

エリザベット・ボーグラン(メラニー・ロラン)

ボーグラン家の長女

ポリーヌ・ボーグラン(ノエミー・メルラン)

ボーグラン家の次女

モルティエ=デュプレシ将軍(フェオドール・アトキン)

軍上部の豪傑

ボーグラン氏(クリスチャン・ビジュー)

エリザベットとポリーヌと父親

ボーグラン夫人(エヴリーヌ・バイル)

エリザベットとポリーヌと母親

ニコラ:(クリストフ・モンテネ)

気弱な雰囲気を醸し出す青年でポリーヌの夫

 

ネタバレとあらすじ

1809年、ブルゴーニュに住むボーグランド家では次女ポリーヌとヌヴィル大尉の婚約が決まっていました。ヌヴィル大尉はボーグランド家を訪れてポリーヌに結婚を申し込みます。すると司令部からオーストリアへの遠征の指令が入ります。

ヌヴィル大尉はポリーヌの別れ際に毎日、手紙を書くと約束します。しかし、いくら待っても手紙は来ませんでした。その結果、ポリーヌが肺炎にかかります。そこで姉のエリザベットはヌヴィル大尉の代わりに手紙を書きます。するとポリーヌは少しずつ元気を取り戻します。

ある手紙にはタバコ農園の経営を始めて儲けたと、ある手紙には2000人の敵に1人で立ち向かったとエリザベットの妄想がエスカレートしていきます。最終的に「ヌヴィル大尉は勇敢に戦死した」ことになります。

1812年、エリザベットが街を歩いているとみずぼらしい姿をした男が馬車から降りてきます。それは死んだはずのヌヴィル大尉でした。エリザベットは追い出そうと一文無しのヌヴィル大尉に20フラン渡します。

するとヌヴィル大尉は「あと200フランくれたら妹に会う」とエリザベットに金銭を要求します。しかし、ポリーヌは二コラと結婚し、子供がいることを忠告します。
ポリーヌの幸せを守りたいエリザベットはヌヴィル大尉を馬車に乗せて追い出します。

これで解決かと思いきや、ヌヴィル大尉は正装に着替えて、ボーグランド家に帰還します。ヌヴィル大尉は家族に「ポリーヌの思いは変わってない」と説き伏せると大歓迎します。そして、手紙に書かれていた武勇伝を聞きたいと迫ります。

するとヌヴィル大尉はその武勇伝を淡々と答えていきます。

例えば、タバコ農園の経営の話ならダイヤモンド鉱山で儲けたのを機にタバコ農園を売却し、2万フランの売却益を手に入れたと豪語します。また、2000人の敵軍に対して、どう助かったのか聞かれると頭を負傷してケガで記憶を失ったとごまかします。

エリザベットはヌヴィル大尉の三流小説と思える武勇伝に呆れる一方、家族はヌヴィル大尉の武勇伝を絶賛します。そして、エリザベットとヌヴィル大尉は裏で口実を合わせながら武勇伝をでっちあげて行きます。

あるパーティーの夜、ヌヴィル大尉は密かにポリーヌに会っている姿を目撃します。
そのふしだらな姿に業を煮やしたエリザベットはある作戦を立てます。

それはポリーヌが書いた手紙をヌヴィル大尉の上着に入れたまま、ニコラの前でわざと落としてその手紙を読ませて嫉妬させる作戦でした。その作戦は見事成功し、ニコラはヌヴィル大尉と決闘を申し込みます。

決闘当日、あまり乗り気でないヌヴィル大尉とニコラとの銃による一騎撃ちが始まる寸前、ポリーヌが止めます。

その姿を見て、ヌヴィル大尉は決闘を放棄しますが、怒りの収まらないニコラが銃の引き金を引こうとします。融通の利かないニコラに激怒したポリーヌは罵ります。

そこでヌヴィル大尉はニコラに助言をします。
それはポリーヌを叩くことでした。ニコラに叩かれたポリーヌは夫の偉大さに気付きます。

ヌヴィル大尉は鉱山のダイヤモンドの投資を継続していました。

エリザベットは「これ以上したら詐欺になる」と止めさせようとしますが、拒否します。そこで公然の前で投資の話が嘘だと自白させようとしますが、ヌヴィル大尉はエリザベットとの婚約を発言するのでした。

デュプレシ将軍との会食中、エスリンクの話が持ちかけられ、焦燥したエリザベットはヌヴィル大尉の婚約を受け入れると言ってごまかします。

それでも話を進めようとするヌヴィル大尉にエリザベットは大袈裟に振る舞いながら時間稼ぎをしようとしますが、家族に止められます。するとヌヴィル大尉は、涙を流しながら戦場の悲惨さを話します。そして、デュプレシ将軍は「何故、生き残ったのか?」の質問に対して、「全速力で走った」と言います。デュプレシ将軍はその話を聞いて大爆笑します。

その時、遠方からコサック軍襲撃の情報が入電します。ヌヴィル大尉は逃げ出そうとしますが、エリザベットは家族と共に戦おうと決意します。

ヌヴィル大尉はコサック軍に1人で対峙し、目の前にコサック軍が迫る寸前にデュプレシ将軍率いる大砲部隊が救援します。コサック軍は退却し、命拾いします。

そして、ヌヴィル大尉とエリザベットは結婚して、早々ヌヴィル大尉にライプチヒの遠征が命じられます。ヌヴィル大尉はエリザベットに毎日、手紙を書くと約束をして去ります。しかし、ヌヴィル大尉は馬に乗りながら逃走します。
その姿を見てエリザベットは微笑むのでした。

まとめ

本編のストーリーもよし、キャラクターもよし、笑いあり涙ありのフランス映画なので、初めて見る人も見たこともない人でも楽しめる映画だと思います。