王宮の夜鬼の感想とネタバレ、韓国のゾンビ映画に駄作なし
映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」以来のパニックアクション映画と言うことで、映画「王宮の夜鬼」を見に行きました。
イ・チョン王子と兵曹判書のキム・ジャジュンの王座を巡る争いだけではなく、夜鬼との死闘や夜鬼になっていく人間ドラマを兼ね備えた、例えるならキングダムにバイオハザードを合わせたような映画でした。
同じ韓国ゾンビ映画である感染家族がギャグ要素ありのゾンビ映画なら、王宮の夜鬼はシリアス要素ありのゾンビ映画だと言えます。
あらすじとネタバレ
時代は咬まれると白目になり牙が生え、人の生き血を求める“夜鬼”へと豹変する謎の感染爆発が蔓延する朝鮮時代。
王朝では西洋人と密かに銃600丁と火薬10貫の取引して謀反を企てた黒幕を吐かせるために王であるイ・ジョが兵曹判書のキム・ジャジュンに命じます。
しかし、彼らは拷問を受けようと口を閉ざすばかりで黒幕が誰か答えようとしません。そこで王のイ・ジュは家族と共に処罰しようとした時、王の息子であるイ・ヨンが現れます。
イ・ヨンは父親である王の説得を試みるものも聞く耳を持たず、民の命を守るために自ら腹を切り自害します。
ジャジュンは王太子妃を幽閉してしまいます。王太子妃は子を身ごもっていました。ジャジュンは国家転覆を企てて自分が王になるべく野望を抱いていました。
イ・ヨンの弟であるイ・チョン王子は、兄からの手紙を受け取り忠臣ハクスと清から朝鮮に帰ってきました。偶然にもその地は済物浦で“夜鬼”がはこびっていました。
そこで、王の近衛兵と出会いますが、不審を感じたイ・チョン王子と戦闘になります。実はその近衛兵はイ・チョン王子を暗殺しようとした刺客でした。
その時、その刺客に夜鬼が噛みつき、イ・チョン王子も襲われますが、済物浦の民に救われます。済物浦の民は貧困で嘆き、王宮からの物資の輸送を疫病を理由に断られていました。
イ・チョン王子は兄の遺言で王太子妃を清を連れて帰るために渋々、済物浦の民の共に王宮に行くことを決意します。
しかし、済物浦の民には疫病が蔓延していると断られ、イ・チョン王子は自ら王宮に出向き、王の意見の撤回と“夜鬼”の討伐の志願、そして王になることがないことを伝えるものも「反逆者が夜鬼の噂を流してる」と信じませんでした。さらに不幸なことに反逆罪でウルリョンら一味が捕まります。
宴会場では王が夜鬼化した女官に噛まれ、夜鬼になります。ジャジュンは躊躇なく王を斬り捨てます。王宮にも多くの夜鬼が迫っていました。
イ・チョン王子は済物浦の民を解放し、夜鬼の討伐の協力を仰ぎます。済物浦の民も了承し、多くの夜鬼が押し寄せる中、犠牲を出しながらも無事乗り切ります。
どうやら夜鬼は太陽の光に弱いようで、朝になった途端に夜鬼は逃げていきます。
一方、ジャジュンは多くの重鎮を引き連れ、夜鬼に対応すべく作戦を立てますが、既に夜鬼に噛まれていました。重鎮たちはジャジュンは殺害しようと目論みますが、逆に殺されます。
イ・チョン王子は王宮に夜鬼を集めて、火攻めで全滅させようと画策します。
ジャジュンも夜鬼に身体を侵されながらもイ・チョン王子を殺そうと決起します。
王亡き後の朝鮮王朝の王座を狙うジャジュン、済物浦の民と夜鬼を討伐し、朝鮮王朝を守ろうとする陰謀渦巻く朝鮮王朝の存亡を賭けた死闘が始まります。
キャスト
ヒョンビン(絶体絶命の朝鮮に帰還した王子イ・チョン)
王子イ・チョン扮するヒョンビンは映画「コンフィデンシャル/共助」や「スウィンダラーズ」、そして「ザ・ネゴシエーション」では誘拐犯で初の悪役を演じています。
今回、王族を演じたのは映画「王の涙 イ・サンの決断」以来になります。
チャン・ドンゴン(朝鮮王朝の王座を狙う側近キム・ジャジュン)
キム・ジャジュン扮するチャン・ドンゴンは映画「ブラザーフッド」、「タイフーン/TYPHOON」、「マイウェイ 12,000キロの真実」などに出演しています。
今回、残酷無比な悪役を演じるのは、映画「七年の夜」以来になります。
その他のキャストにチョ・ウジン(朝鮮随一の武官パク従事官)、チョン・マンシク(イ・チョン王子の忠臣ハクス)、イ・ソンビン(弓を操る市井の臣トッキ)、そして、キム・ウィソン(狂気の王イ・ジョ)が出演しています。
キム・ウィソンは映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」や伊坂幸太郎の小説を原作とする映画「ゴールデンスランバー」の韓国版に出演しています。
王宮の夜鬼の見どころ
・リアルを追求した夜鬼に扮するエキストラの怪演技
・済物浦の民と王子イ・チョンの人間ドラマ
・王宮に迫ってくる夜鬼と王子イ・チョンの見事な剣さばきとアクションシーン
・半夜鬼化したキム・ジャジュンと王子イ・チョンの鬼気迫る戦闘シーン
まとめ
ヒョンビンとチャン・ドンゴンの二大スター共演、そして夜鬼との戦いと新感染 ファイナル・エクスプレスや感染家族などのゾンビ映画が好きなら最後まで楽しめる映画だと思います。